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理事長挨拶
田中俊逸

理事長

田中 俊逸
(たなか しゅんいつ)

令和の時代に向けて

令和という新しい時代が始まりました。どんな時代になるのかと考える間もなく、新型コロナウィルスの流行に見舞われ、人との接触を大幅に減らすことや、新たな生活様式が求められるようになっています。また、集中豪雨や大型台風による甚大な災害も毎年のように起こるようになりました。新型コロナウィルスの流行も異常気象による災害も元を糺せば環境の変化や悪化が招いたとも言われており、益々環境の保全が重要となっているように思われます。2015年の国連サミットで採択された世界共通の目標となるSDGs(Sustainable Development Goals)にも、海洋、水と衛生、森林と土壌の保全など環境に関するものが多く示されています。

環境分析に基づく社会貢献を

当センターは、北海道の環境保全と道民の健康及び自然環境の保護に寄与し、地域社会の健全な発展に貢献することを目的として、国、北海道、札幌市、学会、経済界の支援のもとに1976年に設立されたものです。以来44年にわたって、大気、水質、土壌、騒音・振動、臭気に関する分析・環境計量証明事業、及び作業環境測定を行ってきており、近年ではPCBやアスベストの分析にも取り組んでいます。

我々はこれらの分析を通じて顧客の皆様に「確実で信頼性のあるデータを提供する」ことを最も大切にしています。そのために、長い歴史の中で蓄積・継承されてきた分析業務における知識や経験に加え、各種の研修会・共同分析への参加、最新の分析装置の導入により、常に新しい技術や手法の習得に取り組んでいます。

ポストコロナ時代の新たな生活様式とはどのようなものになるでしょうか。その答えを見出すことは容易ではないでしょうが、これまで以上に地球環境や私達の身の回りの環境や衛生に配慮した生活が求められるようになると思います。その際に必要になるものの一つが、大気、水質、土壌など私たちの周りの環境や衛生の状況を示す定量的なデータの集積にあるように思われます。当センターも環境の分析・計量を通じて、新たな生活様式の発展・維持に貢献していきたいと思っています。

令和 3年 1月
田中 俊逸